
インカムゲインを重視して、高配当株をポートフォリオの中心に組み込んでいる方も多いのではないでしょうか。
高利回りな分配金を再投資することで保有株数を増やし、株価上昇によるリターンの増加と分配金の増加の両方が期待できます。
我が家の「ドル生産マシン」PFFをご紹介!
おおむね3%程度から高配当銘柄と言われますが、PFFの過去12ヶ月分配金利回りは5.11%(2022年9月30日)です。
- 金融株メインのETF
- 年利5%超えの高配当
- 平常時の値動きは限定的
iシェアーズ優先株式&インカム証券ETF【PFF】とは
【PFF】はiシェアーズ優先株式&インカム証券ETFといいます。
PFFは、優先株式を集めたETFです。
優先株式とは、議決権がない代わりに高配当となっています。
日本では、あまり馴染みのない優先株式ですが、アメリカでは優先株式での資金調達が一般的に行われています。
【PFF】の基本情報
構成銘柄 | 499 |
分配利回り | 5.11% (過去12ヶ月分配金利回り) |
分配頻度 | 毎月 |
経費率 | 0.45% |
設定日 | 2007/03/26 |
【PFF】のチャート
PFFの設定来のチャートになります。
リーマンショックなどのリセッション時を除いて、ほぼ値動きがありません。
金融関連を中心とした優先株が多いため、分配利回りは優れていますが、リセッションに関しては非常に脆弱です。
直近では、コロナショックで一時値を崩しましたが、金融危機ではないので、すぐに回復しています。

現在の株価は下落傾向にありますが、米国の長期金利が上昇していることが影響していると考えられます。
債券の値動きと同様で、長期金利が低下すると株価は上昇に転じます。
しかし、基本的にはボックス圏での値動きとなるため、キャピタルゲインを追求する場合には不向きです。
【PFF】の利回り
対前年末株価から算出した、過去5年の分配利回りです。
分配利回り | |
2021年 | 4.56% |
2020年 | 4.93% |
2019年 | 5.84% |
2018年 | 5.68% |
2017年 | 5.72% |
過去5年の平均利回りが5%を超えており、この安定した高配当が魅力のひとつです。
利回り6%を超えた年もありました。
【PFF】のリターン
トータルリターン | |
1年 | -14.55% |
3年 | -0.64% |
5年 | 1.15% |
10年 | 3.38% |
設定来 | 3.37% |
直近でみると、先に述べた通り、長期金利の上昇に伴い株価は下落傾向にあります。
ただし、設定来リターンは3%台となっています。
キャピタルゲインは期待できませんが、インカムゲイン狙いであれば、十分なパフォーマンスではないでしょうか。
【PFF】の構成
PFFの構成ですが、銀行、各種金融、不動産、保険業などが構成の大半を占めています。

WELLS FARGO & COMPANY SERIES L | 金融機関 | 1.92% |
CITIGROUP CAPITAL XIII | 金融機関 | 1.46% |
NEXTERA ENERGY INC | 公益事業 | 1.41% |
BANK OF AMERICA CORP | 金融機関 | 1.35% |
DANAHER CORPORATION | 資本財・サービス | 1.33% |
PG&E CORPORATION | 公益事業 | 1.26% |
NEXTERA ENERGY INC | 公益事業 | 1.10% |
JPMORGAN CHASE & CO | 金融機関 | 1.05% |
JPMORGAN CHASE & CO | 金融機関 | 0.93% |
PNC FINANCIAL SERVICES GROUP INC | 金融機関 | 0.90% |
PFFは金融銘柄の組み入れが多いため、リーマンショック時にはおよそ半値になりました。
平常時は債券のような性格ですが、金融危機などのリセッション時には多大な影響を受けます。
金融関係メインなので、分配利回りが高水準です。
まとめ
PFFは、手数料が若干高めなものの、年利5%を超える利回りと毎月分配が魅力のETFです。
高配当と言えば、ハイイールド債(投資不適格債)やREIT(不動産)が思い浮かびますが、優先株式も利回りが高めになっています。
- 税引前の利回りは5%超え
- 平常時はほぼ値動きがないため、キャピタルゲインは期待できない
- 信託報酬は0.45%とやや高め
- 金融危機時は大きく値を崩す
リーマンショック、チャイナショック、コロナショックなど、大きく値を崩す場面は何度かありましたが、PFFはいずれも乗り越えています。
キャピタルゲインは期待できませんが、安定したインカムゲインが望めるETFです。
最近は、手数料半分で他社が出している「PFFD」もありますよ。
円安ドル高でドル転しづらい現在、毎月ドルで分配金がもらえるので、とても重宝しています。