投資

アメリカ中間選挙のアノマリー、今年はどうなる!?

11月8日火曜日に、アメリカの中間選挙がいよいよ実施されます。

アメリカ大統領選挙は4年ごとに実施されていて、中間選挙はその「中間」において実施される上下両院選挙です。

任期4年の中間に行われる選挙であることから、バイデン政権(現職の大統領)に対する信任投票の側面も持ち合わせています。

今後の政権運営などに関わってくるため、非常に重要な選挙で世界が注目しています。

そんな中間選挙ですが、投資の世界にはおもしろいアノマリー(経験則)があり、

「中間選挙の翌年は株価が上がりやすい」

と言うものです。

アメリカの中間選挙とは?

11月第1月曜日の翌日の火曜日に行われると決まっていて、今年は11月8日が投開票です。

中間選挙は、4年に1度行われる大統領選挙のちょうど「中間」の年に全米で一斉に行われ、上院議員の3分の1、下院議員は全員を新たに選任する仕組みです。

また、今回の中間選挙では、全50の州のうち、7割以上にあたる36の州で州知事選挙も行われる予定です。

選挙後のアメリカ政治の方向性を占うことにもなると言われる重要な選挙です。

過去の中間選挙後の株価はどうなった?

第2次世界大戦後の1946年から2018年までの19回の中間選挙後(中間選挙実施年末‐翌年末)の騰落率をまとめてみました。

選挙実施年同年末ダウ株価($)翌年末ダウ株価($)騰落率(%)
1946177.20181.162.2
1950235.40269.2214.4
1954404.38488.3920.8
1958583.64679.3516.4
1962652.10762.9417.0
1966785.69905.1115.2
1970838.92890.206.1
1974616.24852.4138.3
1978805.01838.744.2
19821046.541258.6420.3
19861895.951938.832.3
19902633.663168.8320.3
19943834.445117.1233.5
19989181.4311497.1225.2
20028341.6310453.9225.3
200612463.1513264.826.4
201011577.5112217.565.5
201417823.0717425.03-2.2
201823327.4628538.4422.3

なんと、19回中18回上昇、勝率94.7%という結果がわかりました。

「中間選挙の翌年には株価が上がりやすい」という、アノマリーが裏付けられたのではないでしょうか?

Yuki

上がりやすいというより、「上がる」の方が正しいかも。

これは、先行きの不透明感の払拭や現職大統領が翌年の大統領選挙を見据えて、景気浮揚対策に注力するためとの説が有力のようです。

ただし…

過去の選挙後の株価を調べたところ、「中間選挙の翌年には株価が上がりやすい」というより、むしろ上がるという結果がわかりましたが、結局はアノマリーです。

アノマリー:

理論的根拠があるわけではないが、よく当たる相場での経験則のこと。一般的には、いわゆる法則や理論から合理的な説明ができない現象。

NYダウの全期間のチャートになります。

見ての通り、NYダウは驚異的な成長をみせています。

中間選挙など関係なく、全期間上昇している印象すら受けますね。

2022‐2023年の株価はどうなる?

「所詮アノマリー、全期間上昇しているじゃないか」と言いましたが、はたして2022‐2023年の株価はどうなるのでしょうか?

確かに、選挙直後は目先の不透明感が解消され、一時的に上昇するのでは?と、個人的には考えています。

しかし、市場の関心はインフレや利上げペースに関して大きなウェートを占めていると思うので、一進一退や乱高下が続くのではないかと感じています。

Yuki

特に根拠のない個人的な感想です。

一部では、インフレ圧力の緩和、利上げペースの減速・停止により株価の上昇という見方もあるようですね。

大半の投資家は、その未来が幸せかと思います…さすがに楽観的かな?

とりあえず、市場の動向には注意が必要なのは確かです。

まとめ

調べた結果、「中間選挙の翌年には株価が上がりやすい」という、アノマリーが確かにありました。

  • 中間選挙翌年の株価は上がりやすい
  • そもそもアメリカは右肩上がり
  • 今回はアノマリーが崩れる可能性がある

ただし、大きくみるとアメリカは右肩上がりで成長を続けていました。

また、現在はインフレ抑制のため、ハイペースでの利上げを実施しており、センシティブな相場が続いているので注意が必要です。