
投資をするうえで「複利」は、とても効果的なものです。
相対性理論を発見したアルバート・アインシュタインも複利について、以下のように述べています。
「複利は人類による最大の発明だ。知っている人は複利で稼ぎ、知らない人は利息を払う」
このように、複利で運用することによって、将来的なリターンが劇的に変わってきます。
「複利」の対義語に「単利」があり、それぞれどういったものか?最終的なリターンにどれだけ影響を与えるか?を詳しくお伝えします。
単利と複利の違い
「単利」とは、元本に対してのみ利息がつきます。
元本自体を増やしていかないと、利息の金額は預けた当初の金額から増えることはありません。
対する「複利」とは、得られた利息を元本に組み入れて、利息がつくことです。
こうすることで、利息が出るごとに元本自体が増えていきます。
単利:「元本」にだけ利息が付くこと
複利:「 元本+利息」に利息が付くこと
このため、運用期間が長くなればなるほど、複利の効果が発揮され、単利と複利の差が大きくなります。
複利×時間=FIREへの近道
複利効果がどのくらいリターンに影響を及ぼすか見てみましょう。

初めの方は、あまり差は感じられません。
しかし、運用期間が長くなるにつれ、「少しずつ」「確実に」その差が広がっていきます。
このことから、「複利」×「時間」の重要性がみてとれます。
まさに、「複利は人類による最大の発明だ。知っている人は複利で稼ぎ、知らない人は利息を払う」ですね。
お金が倍になる期間がわかる!?「72の法則」
複利の計算って、複雑で難しそうに感じますよね?
しかし、複利運用で資産が2倍になるまでに必要な年数を簡単に計算する、とっておきの方法があります。
「72の法則」という、とてもシンプルな計算で、以下の通りです。
「72の法則」
72÷運用利率(%)=元本が2倍になるまでにかかる年数
たったこれだけで、お金が2倍になる期間が簡単にわかります。
参考ですが(税金は計算していません)、
- 1%で運用した場合:72÷1=72 約72年必要
- 3%で運用した場合:72÷3=24 約24年必要
- 5%で運用した場合:72÷5=14.4 約14.4年必要
となります。
この年数をみてどのように感じましたか?
速いと思うか、遅いと思うかは、各々の主観によりますが、もうひとつ参考として、銀行の預金ではどうなるかを紹介します。
現在は、超低金利時代と言われていて、メガバンクの定期預金の金利でさえ、軒並み0.002%程度となっています。
これを、72の法則に当てはめると、
72÷0.002%=36000
定期預金では、元本が2倍になるまでに約3万6000年という途方もない時間がかかる計算です。
銀行預金だけでは、お金が増えないことがわかりますね。
蛇足ですが、「115の法則」といって、複利で資産が3倍になるのに必要な期間も計算できます。
まとめ
複利効果は「金利(年利)と期間」が大きく影響します。
高金利で長期間運用すると、複利によって得られる効果が大きくなることが実感できたと思います。
- 金利には単利と複利の2つがある
- 運用期間が長くなると、複利効果が大きくなる
- 元本が2倍になる期間がカンタンにわかる「72の法則」
近年では、「貯蓄から投資へ」と言われていたり、株高の影響もあったりして、投資を始めた方も多いのではないでしょうか?
また、F.I.R.Eという言葉を耳にする機会が増え、若い方のあいだでも、投資が身近なものになったと感じます。
そんな投資の世界ですが、良い時があれば、悪い時もあります。
余程タイミングが良くなければ、開始から2~3年はマイナスリターンも覚悟しておく必要があります。
しかし、「複利効果」を活用すると、時間の経過とともに投資資金はどんどん大きくなっていきます。
20年後、30年後にどんな成績を出してくれるのかは分かりませんが、【複利×時間】の組み合わせが、より良い未来を生み出してくれると信じています。